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2015/04/13

あやめ十八番『長井古種 日月』観劇しました

4月9日初日と11日13時の回を観劇(→そういえば、あやめ十八番で同じ作品を2回見るのは初めて)。

本公演では第五回、番外的な公演を含めると十本目の公演で作・演出を務める堀越涼さんが「殻を破りたい」と今までの和のテイストから一転して「SF」を描くというもの。
日暮里d-倉庫に行くのは私は初めてだが、あやめ十八番としてもプロセニアムの舞台(=客席から見て額縁のように縁どられている舞台)は初とのこと。

いわゆる空想科学小説的なSFではなくて、「すこしふしぎ」くらいのファンタジーな舞台。日本版アーミッシュのような敬虔な生き方をする「日月村」という場所が舞台で、教義に反発し、村の内側から革命を起こそうとする双子の兄弟、三条朝日と三条月夜とその一家を描く。さらには月夜が見ている映画の登場人物に宇宙人たちが絡み……と非常に情報量が多い舞台だ。

話を伝えるというよりも、作り手の思いを伝えるということをメインとしている舞台で、初めは言葉のシャワーに圧倒されるものの、不思議とどんどん話が進んでいくうちに確かに感情を刺激されて。
子供を思う母親の気持ち(=花村雅子さんがとても母親としての情感があふれていて好演)、家族の姿、そして、中から革命を起こそうとしなくてもいいのに(日月村を離れれば革命を起こす必要はない)それでもどうしても闘争をやめられない双子の空しさ……(空しいけど、でも、人間ってそういうところがあるよね、とも思う)。いろいろと情緒的に駆り立てられるものがあった。

客席通路部分も使った立体的な空間の使い方の巧みさ、全編生演奏でいわゆるSE(効果音)も全部生音でやっているという贅沢さも含めて、「芝居を見た」感がある公演だった。

闘争に向かわざるを得なくなる切なさを映し出す双子の美斉津恵友さん、堀越涼さん、身体能力に優れた笹木皓太さん、ある種のカリスマを感じさせる和知龍範さん、声に色気がある熊野善啓さんなどキャストも力ある方が揃う。

※4月11日のアフタートークにゲストとして登壇し、そのときに『長井古種 日月』について考えたこともお話させていただいたので、そちらは別項にまとめます。

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