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2013/06/11

あやめ十八番ワークショップ・オーディション見学しました

9日、あやめ十八番のワークショップ・オーディションを見学しました。
全8回行われた内の最後の回です。
あやめ十八番は花組芝居の堀越涼さんが作・演出・出演をする演劇ユニット。今回は次回作(鬼(ハイパー)FES.2013参加「長井古種 かすり乙女(仮)」)と次々回作(来年春予定)出演者オーディションを兼ねたワークショップ(WS)だそうです。
ちなみに前回のWS見学の時に書いたブログはコチラ

この回はWS参加者プラス前回出演のもなみのりこさん、丸山夏未さんも参加。音楽で丸川敬之さんがギター生演奏+歌を担当してました(WSで生演奏って贅沢!)。

WS冒頭、堀越さんがあやめ十八番が目指すものをだーっと語ります。

目指しているのはリアルな肉体(現代口語演劇とは違うところにある「リアル」)→劇空間で、「なんでこんなことがっ」という飛躍がある中で生じるリアリティ。そして、「幸せって何だ」ということ。

さらに、演出の方法論として「真似る」ということ。堀越さんが所属する花組芝居で作・演出を担当する加納幸和さんが役者のため、実際に演じて見せることが多いそうです。堀越さんが実際に演じている様子を真似してもらう形を取ることがある、とのこと。

(真似をするっていうともしかしたらコピーになっちゃうんじゃないのって単純に連想される方もいるかもしれないですが)真似る=学ぶなわけで。歌舞伎などの古典芸能はまず「真似る」ことから始まるし、その「真似」の中からどうしようもなく元の人と違って表れてくるものが、演じ手の個性なんじゃないかと。そして、うまい人を真似ることで演じている人が底上げされる効果もある、というようなことをおっしゃってました。

急に話が遡りますが、たしか花組芝居『ザ・隅田川』で入座披露で出演していた堀越さんを見て「お上手ですよね」という話を加納さんにしたら、「堀越はね、真似るのがうまいんですよ。『こうするんだよ』って僕がやって見せるとすぐそのとおりにできちゃう」と加納さんがおっしゃてたのを思い出しました←自分でも何年前の話を記憶してるんだって感じですが(笑)、なんか印象に残った言葉だったんでしょうね。そのあたりも、天性の勘ということなんでしょうか。

で、そこからWSがスタート。8回あったWSで毎回違う内容をしていたようですが、私が見学した回は、初めの声出しとして、「ザ・隅田川」の中の台詞の一節を。歌舞伎の特殊な言い方を真似る(まさに「真似る」ですね)ことをやってみて、次は、前回公演『淡仙女』の台本から両親と兄妹の4人の会話を演じます。(ちなみにその公演について書いたブログはコチラ

……ちょっと特殊な感想かもしれませんが、私もときどき稽古場レポートとかを雑誌で書かせていただくことがあるのですが(あっ、今出てる「Sparkle」でもアミューズの「FROGS」の座談会取材と稽古場レポート書いてます……宣伝(笑))、拝見していて思ったのは「稽古場レポートを(仕事として)書いたら、きっと書きやすいんだろうな」ということ。それは堀越さんがつけてらっしゃる演出が明確だということだと思う。今回の参加者の方たちも多分そう思われてる気がしますが、多分言われていることがわからないということがないのではないかと。指示が具体的(「言葉をこねない」とか技術的なことも含めて)だし、あるときは堀越さんが演じてみせることで、非常に受け止めやすいものになってる気がします。

あと、もう一つ。私がそうやってたまに稽古場に伺っても、実はそれほど毎回毎回、目に見えるような「劇的な瞬間」というものは訪れないわけで。普段はそれこそブロックを積んでいくような地道な繰り返しであることの方が多い気がします。

ただ、今回驚いたのは、上記の『淡仙女』のシーンで、WS参加者の一人にに代わって堀越さんが舞台で演じた夏枝(母親)の役を演じたとき。他の三役のWS参加者の方たちも堀越さんの演技に呼応して、本当に目を見張るほどに色鮮やかに演技が変わってきたので、びっくりしました。本気が本気を引きだすというか。

前回のWSでもあった、音楽と芝居をハメる「音ハメ」というので、芝居の台詞と生演奏のタイミングがきれいにかみ合うと本当に気持ちよかったり。

WSは最後に、次回公演の「長井古種 かすり乙女」の冒頭のシーンを演じて終了しました。
びっしり3時間、ある劇空間が垣間見えたWSでした。

現在、独り芝居のフェスであるエムキチビートエムキチビート『Fight Alone3rd』に、堀越さんが「伊勢系 水巴」で花組芝居/あやめ十八番名義で参加中(30日まで)。
次回は鬼(ハイパー)FES.2013参加「長井古種 かすり乙女(仮)」(9月14日~16日のうちの1日1ステージ)。

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