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2012/08/30

おおのの「交響曲 月に吠える」拝見しました

昨日(28日)、おおのの「交響曲 月に吠える」拝見しました。

大野裕明さん作・演出の公演をするユニット「おおのの」の文豪シリーズ。第…何弾?かわからないくらいやってらっしゃいますが、今回は詩人・萩原朔太郎を主人公に。

オリジナルのジャズピアノ演奏(保坂修平さん)。丸川敬之(花組芝居)さん、藤澤志帆さん、加藤幸夫さん、鈴木陽代さんの4人の出演者が、萩原朔太郎と彼を取り巻く人物を演じる。丸川さんは萩原朔太郎役でそれ以外の3人は多くの役を兼ねて演じています。

非常に印象的だったのは

(すみません、ネタバレ)

壁面に皆さんが手書きで文字を書かれること。書いてすぐは「墨で壁に書いたの?」と思うのですが、これが時間がたつとだんだん消えていくのですね。ここに、地名を書いたり、あるいは朔太郎の詩を書いたり……。この「書いては消えていく詩」というのに、とても象徴的なものを感じました。しかし、この消える墨字ってすごい発想&効果!

以前の文豪シリーズは夏目漱石、森鴎外などを取り上げたのですが、今回は詩人ということもあって書いた作品がそのまま舞台で取り上げられるので(小説は全部を舞台で読み上げることはできないですからね(笑))、観客的には非常にわかりやすくなってましたね。朔太郎の作品の素晴らしさ、と共に彼の人となりの至らなさというかダメダメな部分が対比的に浮かびあがり。

この作品⇔作者のアンビバレンツという点では、(その日たまたま行きの車の中でミュージカル「モーツァルト!」の曲をかけてたせいか)、朔太郎の姿にモーツァルト(一般的なモーツァルトというよりは、「モーツァルト!」のヴォルフガングというべきか)が重ね合わせて感じられました。ちなみに終演後に大野さんに伺いましたが、全然モーツァルトのことは思ってもいなかったそうですが(笑)。芸術家の中には、書いてる作品の素晴らしさと書いている自分との相克というものは、普遍的にあるものなんでしょうかね…。

でも、そのへんの相克を丸川さんはとてもよく出されていたと思います。詩でしか自分を語れないことと、ヘタレなキャラクターと、でも、彼の中にはどうしても創作しなければいけないという切実な思いがあって……。丸川さんが醸し出す雰囲気と役柄がマッチしていて、とてもよかったですね。

とても達者な加藤さんと鈴木さん。そして、魅力的な女性像を作り上げた藤澤さんと、出演陣も盤石。

おおのさんらしいコミカルな味わいとテンポの良さ。それに、2011年もっとも有名となった詩、金子みすゞの「こだまでしょうか」(あの、ACのコマーシャルの)も出てきたりしてました。

おおのの次回作は金子みすゞ生誕110周年記念公演「金子みすゞちゃん(合唱)」とのこと。

「交響曲 月に吠える」公演は9月2日まで 絵空箱。静岡公演、前橋公演もあり。

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2012/08/03

ブロードウェイミュージカル「ミリオンダラー・カルテット」出演、トニー賞受賞のリーヴァイ・クライスさんに取材!

今日(日付変わって昨日)、9月に来日公演する「MILLION DOLLAR QUARTET(ミリオンダラー・カルテット)」に出演するLEVI KREIS(リーヴァイ・クライス)さんに取材しました。

2010年にニューヨークに行ったときには公演はやっていたものの残念ながら見られなかったのですが(それは「AMERICAN IDIOT」3回見たから(笑))、トニー賞での素晴らしいパフォーマンスは記憶に残っています。

友人の話によると、オリジナルキャストであるリーヴァイさんのジェリー・リー・ルイス役がとても芸達者で、お客様の心を惹きつけるパフォーマンスだったとか。それは多くの方の意見の一致するところで、見事

「トニー賞ミュージカル部門助演男優賞」

を受賞されています。すごい肩書をお持ちの方なので、さすがに私も若干緊張気味。でも、取材陣の前に現れたリーヴァイさんは、いきなり「ハジメマシテ。ワタシノナマエハ、リーヴァイ・クライスデス」と日本語でフレンドリーに挨拶! カメラマンなど取材陣全員に自ら手を差し出して握手してくれて、それですっかり気持ちがほぐれたのでした。

ブルーの瞳がとても美しいリーヴァイさん。撮影の後の取材でもとても気さくに、ユーモアを交えながらお話して下さいました。特に感じたのは、「ミリオン・ダラー・カルテット」という作品に対して誇りと自信を持っていらっしゃること。2004年の作品の立ち上げのときから制作スタッフとして関わり、2010年のオンブロードウェイまで長い道のりを経て、素晴らしい作品に完成できた、という自信と自負にキラキラ輝いてらっしゃいました。

余談ですが、私、録音機材として普通のICレコーダーのほかに、iPodに録音できるプラグ(一見するとマイクには見えないもの)をつけて録音してたのですが、取材終了後「それでiPodで録音できるんだね~、初めて見たよ。どこで買ったの?」とリーヴァイさんから突っ込みが(笑)。カメラマンにも「ダイナミックに撮ってくれて、あなたのshootingは素晴らしいね」など声をかけて下さる優しさが印象に残ってます。

取材の後、今日は渋谷ヒカリエのホールでリーヴァイさんの特別ミニライブが開催。用事を済ませて渋谷に戻ってきて、こちらも見ることができました。生ピアノの迫力ある演奏とリーヴァイさんのノリノリの歌声で、集まった皆さんからも手拍子と歓声が。お客様の心を素早くつかむ技は素晴らしいですね。早くも公演が楽しみになりました!

私が知る範囲では、トニー賞を受賞した方が、その受賞した作品で日本で出演することって非常に珍しいこと(もしかしたら、初めて?)だと思うのです。(たとえばRENTのオリジナルキャストのアダム・パスカル、アンソニー・ラップは日本でRENTに出演していますが、RENTはトニー賞作品賞は取っているものの彼ら自身が主演男優賞を取ったわけではないので)そういう意味でも必見の舞台になりますね。

このインタビュー記事の媒体掲載時期が来ましたら、またお知らせしますね。

※「ミリオン・ダラー・カルテット」
2010年ブロードウェイで大ヒットを記録しトニー賞を受賞したロックンロールミュージカルが、「東急シアターオーブ」開業記念演目として初来日!  
1956年12月、エルビス・プレスリー、ジョニー・キャッシュ、ジェリー・リー・ルイス、カール・パーキンスの4人のスターが集結した“一夜限りのセッション”の裏側に迫る物語。彼らの自負と対立、そして空前絶後の競演が、「ブルー・スエード・シューズ」「ザッツ・オール・ライト」ほかロックンロール不朽の名作に彩られ鮮やかに繰り広げられる。
シアターオーブのHPより引用)
公演は9月5~17日シアターオーブにて。


………ということで、ニューヨークから帰国しています~。観劇報告などは追々。

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