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2012/03/24

瑞々しい水夏希さんに出会った~『7DOORS』見てきました

東京グローブ座で『7DOORS』を見てまいりました。
『青ひげ公の城』を原作として、キリスト教でいう7つの大罪をモチーフで描く舞台…というと小難しい? というイメージですが、内容は決してわかりにくいものではないと思います。「話の脈絡がめちゃくちゃに飛んでる不条理なわかりにくさ」でも「わからなくていいです」みたいな突き放した感じもない。目の前に繰り広げられていることの意味と話しのつながり・脈絡は理解できる、でもそれをどう解釈するかは私たち観客に委ねられているという舞台なのかな、と。

「城にある7つの扉を開けたら、神の真実が見えるかもしれない」と思い、妻を3人殺したという噂がある青ひげ公(SUGIZOさん)に嫁ぐユディット(水夏希さん)。
7つの扉で強欲・怠惰・憤怒・肉欲・暴食・傲慢・嫉妬を背負った罪人たちと出会っていくというストーリーで、ひとつひとつ扉を開けていくユディットと見てる私たちの気持ちが重なっていきます。
芝居を見ながら「何言ってるの? この人??」と思うと間髪いれずに「何を言ってるんですか?」というユディットの台詞が重なってくる(笑)。気持ちのシンクロ具合がなかなか面白かった。

SUGIZOさんは神秘的な存在感。舞台に存在しないときも音楽の力で青ひげ公の存在がそこここに意識できる。

そして、小劇場界の熟練の匠を集めた7人の罪人の皆さん。バラエティーに富んだ表現と迫力でそれぞれの罪を際立たせています。お金のために青ひげ公に嫁がせることを決めるユディットの義理の父親と「強欲」を同じ陰山泰さんが演じたり、父親に対してずっと怒りをぶつけている兄と「憤怒」を菅原永二さんが演じたりしていて、そこから誰しもが7つの罪を身内に宿しているのだなという構図が伝わってくるのが、とても効果的。オレノグラフィティさんの「暴食」の真に迫り方(暴食なのに体型スリム(笑))、石橋祐さんの「怠惰」ののほほんとした感じとか、7人の罪人たちのキャラが際立っていて「罪を犯す人間も、その間違ってるところがなんか可愛らしくて面白いじゃない」という気もちょっとする(笑)。

ユディットの水夏希さん。宝塚の男役というのは基本的に男らしく揺るがない人物を描くことが多いので、こういう心を揺らしながら生きている人物像を演じるのは初めてのこと。タイトルに書いたとおり「みずみずしい水さん」に出会えたかなと思います。

舞台冒頭で青ひげ公に嫁ぐためウェディングドレスに着替えるということで、舞台上で衣裳を着替えるシーンがあります。基本的に舞台上で起きる出来事にはすべて意味(意図)があると思います。舞台上で脱ぐという行為には、「何かを脱いで自由になる」という意味合いがこめられていると思うので(たとえば、劇中で好きな人の前で裸身をさらした主人公が「本当の自分を見てほしい」と訴えた『LILIES』とか、上着を脱いで隠した自分の真情を歌った『春のめざめ』のように)。

『7DOORS』で勝手に解釈するならば……

水さんに対する、心のヴェールを1枚脱いでみずみずしい感情を見せてほしいという演出のスズカツさん(鈴木勝秀さん)の願い。
そして、観客の皆さん(私含む)に、心にはめているかせを外して、素直に芝居を受け止めてほしい(あるいは、演じている水さんの姿を素直に受け止めてほしい)というメッセージ

かなと思います。
(お客様をハッとさせて舞台にぐっと心を引き寄せる、という効果もアリ(笑))

舞台製作過程では、完全完成台本を最初から渡すという形式ではなくて、「今日の水さんを見てこう思ったので、この場面はこう変えようと思う」という形で徐々に発展させていったと伺ってます。
そういう点も含めて、ユディットの心の揺れを、つぶさに、まさにみずみずしく見せてくれた水さんの体当たりの芝居に感服しました。
ラストシーンは青ひげ公とユディットの存在が重なったということで、おそらく見る方によって解釈が別れるところだと思います。

面白い、見終わってからも後を引く舞台でした。

終演後にありがたいことに水さんにちょっと御挨拶を。
「この話を、私はこう解釈した~」という話を水さんとさせていただいたのですが、それは水さんとスズカツさんがお二人で考えた解釈ではなかったらしくて。なので、ここには書きませんが(笑)(……でもつきつめて考えたら、お二人が考えてる解釈に、ちょっとは通じることをあったかもしれない!?)。 でも、「こうやって見た方のご意見を聞くことで『なるほど』って気づくこともあるんですよ」という言葉もいただきました。優しい水さんです。「最後、ユディットの声がだんだん低くなるんですよね~」と申し上げたら「あ、気づいてくれました!?」とおっしゃってたので、このあたりも要チェックポイントみたいですよ!(笑)
オレノさんにもちらっとご挨拶しました。このメンバーで芝居できる喜びにあふれていて、いつも謙虚でチャーミングで、なんていい方なんだろうって思います。

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2012/03/15

「ワンダーガーデン」四獣バージョン見てきました

昨日は座・高円寺で「ワンダーガーデン」を見てきました。

花組芝居の同期4人(植本潤さん・大井靖彦さん・桂憲一さん・八代進一さん)が劇団在籍20年を祝って作ったユニット四獣が「ワンダーガーデン」を上演したのが2年前。

そのときのレビューはコチラ→ワンダーな四人芝居~花組四獣「ワンダーガーデン」
(作品としての感想は2年前をご参照のこと)

明治末~昭和初期までに生きた四姉妹+彼女たちを取り巻く男性を一人男女二役で演じるという趣向の舞台。

今回は男性4人の四獣バージョンと女性4人の四華バージョンで玉造小劇店のプロデュース公演になった。
また、さらにアグレッシブに取り組むということで、配役も2年前と違う役に。

美しい庭に集う4姉妹がそれぞれに強く生きていく様が、ウェットにならずにカラっと描かれているのが男性が演じている強みなんだろうな、と思う。初めの少女時代はバリバリ違和感があるのだけれど(だって、40代の男性が10代の女の子を演じてるんですもの(笑))、それが見ているうちにどんどん違和感がなくなり、彼女たちの生き方が鮮やかに立ち上がっていく様子は快感でした。
今回は、庭(姉妹4人が集まる場所)を守り続ける次女(桂さん)の佇まいが印象に残ります。(私も3人きょうだいの次女だから、シンパシーがあるのか?)ラストシーンも美しく締めてました。

前回にも増して感じたのは、それぞれが演じている男性役がとても魅力的でカッコイイこと! これは、やはり女性作者(わかぎゑふさん)だからだろうか? だって、こんな二枚目な植本潤さん初めて見た!(爆)

四華版もまた四獣版とは違って素晴らしいとの評判ですが、時間的な都合で伺えなそうで残念。

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2012/03/08

スタジオライフ「OZ」松本慎也さんインタビューをオモシィにアップしました

スタジオライフ「OZ」にZチーム主役のムトー、Oチームの女性役ヴィアンカで出演中の松本慎也さん。
松本さんのインタビューを、演劇&エンタメ系Webマガジン「オモシィ」にアップしました。

下のリンクをクリックして、オモシィのサイトでお読みくださいませ↓

INTERVIEW! スタジオライフ『OZ』松本慎也さん
&Zチーム舞台写真も掲載

オモシィ トップページ

こちらは前回掲載↓
スタジオライフ『OZ』公演レポ&竜星涼さん・曽世海司さん会見
&Oチーム舞台写真も掲載

裏話としては……
いつもながら、誠実な話しぶりの松本さん。実はこの取材、Oチームのゲネプロ終了後にインタビューさせていただきました。ということは、松本さんはヴィアンカの扮装。目の前の超美しい松本さんが、ムトー役の話や「腹筋1000回」とか話してるのにギャップがあって(笑)、なかなか得がたい経験をさせていただきました。しかし、Aランクの傭兵のムトーと女性役のヴィアンカ、正反対の役をやってるのはまさに役者冥利に尽きる公演ですよね。ぜひどちらもご覧いただきたいです!

スタジオライフ「OZ」
東京公演は12日まで。その後名古屋公演20日、兵庫公演22・23日があり。

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2012/03/02

スタジオライフ『OZ』公演レポ&竜星涼さん・曽世海司さん会見&舞台写真をオモシィにアップしました!

現在公演中のスタジオライフ『OZ』。
ゲネプロの模様(舞台写真多数!)と、Zチームのムトー役で舞台初出演・初主演の竜星涼さん、1019(テン・ナインティーン)役の曽世海司さんの会見レポートを演劇&エンタメ系WEBマガジンの「オモシィ」にアップしました。

下のリンクから、オモシィのページに飛びますので、ぜひご覧下さい!

SPECIAL! スタジオライフ『OZ』公演レポ&竜星涼さん・曽世海司さん会見(オモシィ

オモシィ トップページ
Oチームのムトー役松本慎也さんのインタビュー&舞台写真も近日オモシィで公開しますので、そちらもお楽しみに。
公開になりましたら、またこちらのブログでご紹介させていただきますね。

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