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2011/10/27

TV TAROで新納慎也さんインタビュー

初めての雑誌なので、こちらもご紹介を。
TV TARO誌で『Triangle Vol.2』について新納慎也さんのインタビューを担当しています。
この4カ月くらいで新納さんに3回取材させていただきました……なんか、ハイペースですね。いろんな媒体でお会いしてるので「大原さん、幅広いですね」とおほめ(?)の言葉を頂戴しました(笑)。

いつもサービス精神旺盛で頭の回転の速い新納さんですが、本当はとても繊細なお心遣いをされる優しい方なのですよね。
大好きだった前回の『Triangle』とはまたちょっと違ったテイストの作品になるようで、今回も楽しみ!
見に行きますよ~。

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2011/10/26

BOYZ BALLET FANTASY初日

『BOYZ BALLET FANTASY2011~Loving SWAN LAKE』
パンフレットの竹邑類さん(構成・演出)、中河内雅貴さん、森新吾さん、桐生園加さん、西島千博さんの座談会を担当いたしました。

本日初日を拝見。

ダンスダンスダンスの2時間。
舞台の大まかな流れとしては、バレエスタジオでうまく踊れない青年(中河内さん)がひと時のまどろみの中で、自分をバレエへと誘う人たちや、もっと刺激的なものとの出会いを示唆する人たちと出会い、自分のバレエを探す……というようなストーリーを幻想的に表現しているもの、というところでしょうか。

バレエといえば「白鳥の湖」。Loging SWAN LAKEとは自分が踊りたい、と思った気持の原点に立ち返って、さらなる高みを目指す……。と言葉で書くと当たり前な感じだけれど、これが肉体という言語で語られると圧倒的な力を持つのですね。

ある種幻想の世界で、バレエだけでなく、さまざまなダンスが繰り出されます。黒の衣装でカッコよく決めたタンゴや1幕ラストの美しい混沌が印象的。ラストの「ボレロ」は本当に長尺で、ヒップホップやタップダンスなどそれぞれの人が踊りつないでいく、ラストに向けての高揚感は果てしないですね。

バレエへの道を指し示すMASTER OF BALLET役の西島さん(バレエ監修も担当)。確固たる信念と堂々とした存在感があって、まさにバレエの美学を知り尽くしている人だからこそ、バレエの道に誘えるのだな……と。さまざまなタイプの踊りを踊った中で、特に青年とMASTER OF BALLETが二人でバレエを踊った場面が記憶に残ります。さらなる高みを目指すことの厳しさを身をもって教えているというか。ミュージカル『BILLY ELLIOT』(リトルダンサーのミュージカル版)で、バレエを目指す少年とバレエダンサーの青年(おそらくは、その少年の未来の姿=映画版でアダム・クーパーが演じていたものと同じいでたちなので)が連れ舞うシーンをちょっと連想しました。

陽性で強い光を放つ森新吾さん(ヒップホップ振付も担当)、宝塚退団後、舞台は初となる桐生園加さんはマニッシュなダンスあり、タンゴでは黒のドレスでセクシーに踊るところもあり。

そして、芯となる青年役の中河内さん。青年の惑いも自分自身に落とし込んで、とても真摯に取り組まれているのだろうなあ、という印象。すべてを投げ打つようにして踊っている姿は、本当に清々しいのです。

生演奏で、色気のある音楽だったのも素敵でした。
めくるめく2時間。人間の体が作りだすものは、こんなにも生命力にあふれているのか……と実感します。
楽しかった!

公演は10月30日まで、天王洲銀河劇場にて。
よかったら、パンフレットもお読みくださいませ。雑誌のインタビュー記事は大体1500字~2000字くらいなんですが、この座談会は8000字! で読み応え十分。皆さんの素顔ものぞけるものになってます。

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2011/10/21

演劇&エンタメ系WEBマガジンomoshii

演劇&エンタメ系WEBマガジンomoshii(オモシイ)がプレオープンしています。
http://omoshii.com/

レプリークBis、アプローズ、Sparkleなどで私が日頃お世話になっているアンファンさんが作ったサイトですので、充実した演劇情報がお届けできるwebマガジンになると思います。
(私が以前担当させていただいた萩尾望都先生、加藤健一事務所さんのインタビューも掲載されてます)

オモシイのトップページから、当ブログにリンクを張っていただきました。
オモシイからいらっしゃった方、ありがとうございます!
と同時に、のんびり更新で申し訳ありません。演劇にまつわるあれやこれや、そしてひとりごとを書き綴っておりますので、よかったらまたご覧下さいませ。

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また別の意味で真摯…D-BOYS STAGE9th 検察側の証人

※ ミステリーのトリックや結末には触れてませんが、ストーリー構成や役柄などには触れています。これからご覧になる方はご注意下さい ※

イケメンブームの中、若手男優が集まる舞台というのは、今の日本では結構ある。
大体、そこで繰り広げられるのは、熱、本気、感動。皆さん、もちろん真摯に芝居に取り組み、その熱と真剣さに心動かされる舞台が多い。
ワタナベエンターテインメントの若手男優集団のD-BOYSが今までやってきた舞台も、幕末期に見果てぬ夢を追い、古里を守ろうと戦い続けた若者たちを描いた「鴉」や戦前最後の大学野球早慶戦を描く「ラストゲーム」など、若者の真摯さで見せる舞台が多かった(余談だが「ラストゲーム」は私の母校の話だったこともあって、とても感銘を受けた)。

しかし、今回のD-BOYS STAGEはそれとは一味違う。
題材はアガサ・クリスティの『検察側の証人』。副題に「~麻布広尾町殺人事件~」とあり、昭和初期の日本に舞台を移したもので(脚本は鈴木哲也さん、飯島早苗さん)、演出は鈴木裕美さん。

クリスティのミステリー劇を若手男優メインで見せる、しかも名作で知られる『検察側の証人』……ということで、題材に共感して熱を帯びていく…という演じ方では済まない舞台だ。
見ていて非常に好感が持てたのは、この舞台を成立させようという、彼らの強い意志。非常に真摯に取り組んだことがストレートに伝わって、2時間25分ミステリーの波に翻弄されつつ、集中力を持って観劇することができた。


原作では年配の弁護士が主人公ということで、もちろんそのままでは演じられない。弁護士役を若手の、しかも対照的な二人の人物に分けるというアレンジを加えた。これによって、若手が演じるに足る、成長物語的な要素も加わってくる。

1925年(大正14年)クリスティをほぼ同時期の昭和初期に置き換えたのはいい翻案だけれど、もう少しレトロな雰囲気とか時代感が出せれば…という気もする。

弁護士二人を演じる、瀬戸康史さんと五十嵐隼士さん。瀬戸さんは舞台映えのするスタイルのよさが引き立ち、「堅物だが上がり症」という人物の成長の過程を細やかに演じた。五十嵐さんは法律用語の多い、長台詞も能弁にこなし、ちょっと色気のある風情もいい。二人の好対照さが舞台を盛り上げる。二人を支える事務員を演じた橋本汰斗さんは誠実さがいい。注目したのは、裕福な未亡人を殺した容疑で逮捕される役の柳下大さん。「誰もが微笑まないでいられない」といわれている愛嬌あるところと、その陰に持っているものと、複雑な人物像を引きつけられる演技でつぶさに見せてくれた。

ヒロイン志摩子は馬渕英俚可さんが美しく演じる。
色濃い存在感を放ったのは未亡人宅の女中役の平田敦子さん。こういう人が出るとぐっと芝居が立体化するのだ。

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2011/10/16

花組芝居「聖ひばり御殿」初日


花組芝居「聖ひばり御殿」初日の公演を拝見する。

「面白うて、やがて悲しき…」という舞台。
救国の乙女ジャンヌ・ダルクの生涯に、昭和の歌姫美空ひばりの生涯を掛け合わせて、「狸御殿」よろしく狸合戦させてしまったという趣の音楽劇。
16年前の初演ではジャン・アヌイの『ひばり』(ジャンヌ・ダルクを主人公とした作品)と同様、ジャンヌの処刑される前の裁判の模様を描いていたが、今回は、ジャンヌの没後25年たったあと、ジャンヌ復権裁判を舞台に描く。
(ちなみに狸合戦なので、ジャンヌ=ひばりにあたる役は劇中の名前「田の君」。皆さん役名が狸っぽくてカワイイ)

没後ということで、田の君は死んでしまってるので出てこない。前半は田の君がこう言ってました~ということで御位牌がしゃべっているという設定に。後半は偶然、田の君と同姓同名だったという「初代田の君」が田の君を演じる、という趣向。(実際の美空ひばりさんも、デビュー前に同名の方がいたそうだ←加納さんの情報収集力はものすごくて、たとえば「田の君ちゃんは見た目は裕福そうに見えるけれど、中身はとても貧しいのね」という台詞=引用不正確です=も、実際に似たような会話がひばりさんの活躍していた芸能界周りであったのだそう)

初演のときは、田の君は佐藤誓さんが演じていて、時代を背負わなければいけなかった女性の生き様を描いていたように思うのだが、今回は時代の寵児となった人を身近に持つ人たちの物語、という感じなのか。群像劇的な要素が強まっているような。


……と、ここまで書いてるトーンだと、真面目~なお芝居っぽく読めてしまうと思うのだが(汗)、そこは花組なので、キッチュに派手に、華やかな場面が連続している。
ある種顔見世のように、皆さんが大技を繰り出しているという印象。

桂憲一さんは田の君と結婚することになる、旭日狸将軍。ハイテンションでぶっ飛んでるキャラなんだけど、その中に昔日のスターが持つべき大らかさも滲ませているところが、お上手なところ。

谷山知宏さん、3役を演じ分けてるのだがそれだけ全然違うように際立っていて、しかも全部めっちゃおかしい。超二枚目で登場していた「ジャックの拳」が個人的にはツボにはまり、インパクト大。

田の君のマネージャーの福ワケルの八代進一さんは海千山千な雰囲気で。途中、暫時「田の君はこう言っていた…」と、田の君の台詞を言うところがあるのだが、その声に利発で凛とした田の君のイメージがまざまざと浮かび上がってくる。

美空ひばり、ということは音楽劇、ということで、一人一曲歌う。お上手な方もいれば、そうでもない方(?)もいらっしゃる。中では、1幕ラストの狸大臣の北沢洋さんと小姓野猫丸の大井靖彦さんの歌がミュージカルな展開で、音楽的にも楽しい聞かせどころか。

昭和らしい雰囲気のコミックバンドが出てきて、熱狂的なファンがひばりさんに塩酸をかけた事件を物語る…という場面もあり。ここの生演奏場面が選曲編曲が秀逸で、とても面白い仕上がり。ここのボーカルは桂さん。


という「面白うて」……という部分が多くを占めながら。
深く胸にしみるのは、田の君という輝く聖なる存在を前にして、身近にいながらも手に触れられない人たちの姿。それは、母(小林大介さん…最後の歌がとてもよかった)の愛であり、超えられない姉を持つ弟(美斉津恵友さん)の苦悩であり。

そして、この裁判劇のために呼び出されて田の君を演じることになった、初代田の君(堀越涼さん)。元スターで引退していた彼女が呼び出され、いつしか「こうでありたかった」存在である田の君に思いを託して成りきって、でも、裁判劇の終焉と共に、輝く田の君だった時間は終わる。田の君の衣装を脱ぐ姿は、自分自身であったはずの田の君が身から1枚1枚はがされていっているようで、見ていてもなんだか辛い。こうあるべき自分と実際の自分との狭間の、透明な切なさが舞台一面を覆い尽くして、「さようなら、ごきげんよろしゅう」と儚く消えていく。
こういう、胸震わせる切なさが加納演出の真骨頂であり、そして堀越さんもそれをうまく演じられたなあと、と思う。

公演は23日まで博品館劇場。29、30日は大阪ABCホール。

※ 前にこちらのブログでも書きましたが(お名前を伏せて)、公演パンフレットで加納幸和さんと白井晃さんの対談記事を担当しております。遊◎機械/全自動シアター時代、花組芝居初期のころからご縁があった白井晃さん。(私も、白井晃さんと高泉淳子さんがゲスト出演した『花組をどり』だとか、加納さんがゲスト出演した第2回『ア・ラ・カルト』を拝見してるので、なんかもう、歴史の生き証人みたいなことになってます(笑))白井さんは昨年堀北真希さんの『ジャンヌ・ダルク』を演出し、今年は篠井英介さんで『天守物語』の演出をされる…ということで、加納さんとは不思議な共通点もあったのですよね。パンフレットもお読みいただけたら幸いです。

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