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2011/09/07

「ロミオ&ジュリエット」ゲネプロ

「ロミオ&ジュリエット」ゲネプロ拝見しました。
終了後のご挨拶で城田優さんが「ブログに書いて下さい(笑)」とおっしゃってたので、珍しく早出しで書いてみます。

フランス版を韓国まで見に行き(そのときのブログはコチラ)大好きになり、10年ぶりに宝塚を見に関西まで足を運ばせた(宝塚星組版を見たときのブログはコチラ)、ジェラール・プレスギュルヴィック作の「ロミジュリ」。ちなみに宝塚版は「ロミオとジュリエット」。今回の公演は「ロミオ&ジュリエット」でタイトルが違う。『エリザベート』が宝塚版と東宝版でかなり違うように、今回も相当違う作品に仕上がっている。

大きな変更点としては、現代とも過去ともつかぬ架空の時代の設定になっていること。具体的には携帯電話(スマホ)やフェイスブックが舞台上に登場。という情報は先に耳に入っていて「携帯電話が登場したら、ロミジュリのすれ違いは成立しないのでは?」とちょっと心配してたのだが、それは「なるほど~」という感じに処理してあって、ロミジュリは違和感なく(?)すれ違っていた(笑)。
携帯電話が出てくるからといって、完全に現代というのでもなく、「ティボルトを殺したロミオを追放」と大公が言ってストーリーが進んで行ったり(現代設定だったら裁判しますよね)、このあたりは現代と過去が混在する不思議なワールドになっているようだ。
この改変は、「ロミジュリ」を過去の物語でなく、今も憎しみの連鎖が続く現代とリンクさせて考えてほしいという演出の小池修一郎さんの意図か?
(涼風真世さんが出てるので、小池さんがかつて『夏の夜の夢』を『PUCK』へと潤色したこともふと思い出した)

また、宝塚版では「死」と「愛」が出てくるが、今回は「死のダンサー」のみに。
宝塚版は、私としては【男性論理の「戦い」「憎しみ」に対して女性論理の「愛」があり、二人の死を契機として、「愛」が勝ち、両家が融和する】物語(当時のブログから引用)という印象を強く持ったのだけれど、今回の公演では、ロミオとジュリエットの愛に話が絞り込まれているかなー、という印象を受けた。

そう感じたのは、城田さんのロミオが非常に良かったせいかも。
まず「僕は怖い」の歌でロミオの揺れ動く内面の表現が非常によく伝わってくる。そして、ジュリエットを知り恋に突っ走っていく様子もまっすぐに思いが伝わってきて。追放を言い渡された後の慟哭の表現も忘れ難い。城田さんは新たな当たり役を得たと感じた。

相手役は新人の昆夏美さん。ゲネに先だって行われた記者会見では、ダブルキャストのフランク莉奈さん共々非常に緊張している面持ちだったのだけれど、舞台が始まったら別人のようにイキイキとしていた。最初の登場の曲「いつか」に初々しい存在感があり、美しい歌声だった。新人だからこその勢いとフレッシュさが、少女ジュリエットが恋することで成長していく様とうまく重なっている。
『MITSUKO』のジュリアンさん抜擢の時も思ったけど、小池さんはよくこんなにぴったりな新人を探してこられるなぁ……と感心する。

ゲネでは開幕前に幕の中から「オオー!」と出演者たちのエールが聞こえてきたりしてほほえましかったのだが(終幕後も幕の中から歓声が聞こえた)、なるほど若者パワーを感じさせる舞台に。
作品の見せ場「世界の王」もロミオ・マーキューシオ・ベンヴォーリオがカッコ良く歌い踊ってくれて、場を盛り上げた。

それプラス実力派の大人出演陣が見事な歌声を聞かせるのが、作品のポイント。
涼風真世さんのジュリエットの母は、宝塚版ではなかった(そして、私が見たフランス版ではなかった、けど、どこかの国バージョンでは入っている?)設定が加わって、さらにドラマチックに。
未来優希さんの乳母は恋するジュリエットを思って歌う歌に優しい思いが溢れ、感動的だった。
フランス版で私が大好きだった大公役。中山昇さんが迫力ある歌声を聞かせてくれて、印象に残る。

振付に関しては、個人的な趣味としては宝塚版の方が好みかな。舞踏会など大勢が出てくる場面では、遠目に見ると「ここが芯」というのがややわかりにくい気がする。上にも書いた「世界の王」は、現代的な雰囲気でカッコ良かった。

ゲネで拝見していて、本番公演では変わっているところもあると思うので、そのあたりはご容赦を。後半に山崎育三郎さんのロミオが見られるのがとても楽しみ。

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