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2011/07/07

韓国版『春のめざめ』

ブロードウェイでオリジナルキャスト版を見たときから大好きな『Spring Awakening』。
以前のブログは↓
2007年ブロードウェイ版、 2008年ブロードウェイ版の短い印象
劇団四季版 2009年5月 2009年8月 2010年5月
(作品としての全般的な話は上記、特に2007年ブロードウェイ版のブログをご参照下さい)

韓国ソウルでは2回目の上演ということで、これも韓国でぜひ見たい!と思っていた作品でした。
ブロードウェイ版の演出ということで、あのレンガの壁と椅子のセットを見るだけで「うわぁ~~」という気持ちになりますね(笑)。

そして、始まった『春のめざめ』は若者のパッションが溢れていて素晴らしかったのです!
冒頭のヴェンドラとお母さんの会話で、ヴェンドラがよく韓国ドラマで小さい娘役の人がやる、口をとがらせるような表情をしていたのが(それはドイツ人じゃないでしょ…)と思って違和感を覚えたのですが、その後はどんどん『春のめざめ』の世界に引き込まれていきました。

役者さんのパワーが強いんでしょうか。2曲目のMama Who Bore Me(Reprise)の女の子たちの歌声もとても力強かった。
「B/I/T/C/H OF LIVING」の爆発感とテンションがあって圧倒された。(と、同時に「私はこんなにも『春のめざめ』が好きだったのか~」と改めて思い知らされました(笑))

芝居って、一つのシーンでもいくつかの感情が表現されてますよね。でも、韓国の方は「怒り」とかぶつける感情が強い気がします。
モーリッツが自殺した後の場面で、テーアがものすごい勢いでモーリッツのお父さんを睨んでたことにびっくりしたんですが(たまたま前列に座っていたので目についたのかもしれないけれど)、その後のメルヒオールの歌にも静かな歌声の中に深い怒りの気持ちが宿っているのを感じました。この場面でこれほど客席で泣いている人が多かったのも初めてだったし、私も泣きました…。
そして、そのあとの「TOTALLY F/U/C/K/E/D」も全員のパワーがビシビシ伝わってきて、とても記憶に残ります。(今まで聞いてきたどのバージョンよりも、テンポが速かったような? そのため、自分の体をなぞる振りが高速から超高速になっていた)

メルヒオール役の方が感情の動きが瑞々しく、歌も表現力というか伝えようという意思の力をはっきり感じてとても素晴らしかったですね。ユン・ヒョンミンさん(という読み方で合ってる?)というイケメンの方だったんですが、後から調べたら元プロ野球選手ということで驚きました。

また、ハンシェン役の方がどことなく、ブロードウェイオリジナルキャストのJONATHAN B WRIGHTジョナサン・B・ライトに面差が似ている方で(劇団四季の一和洋輔さんもジョナサンと雰囲気に通じるものがありましたが)、The Word of Your Body(Reprise)の「ウウ~m……」という言い方もかなりJONATHANと同じだったのが、ちょっとウケました(笑)。

無理解や障害にあっても自分たちの生きるパワーをぶつける、その力強さがキラキラと輝く、とても素晴らしい『春のめざめ』でした。韓国語はわからなくても、彼らの気持ちはまっすぐに伝わりました。

ちなみにカーテンコールはもう一度「TOTALLY F/U/C/K/E/D」を。本来は出ていないモーリッツも出て、皆さん本編と違って笑顔で演じていたのが楽しくて、明るく盛り上がった気分で帰れました。こういうところも韓国ミュージカルらしいですね。

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コメント

>froufrouさん
ミュージカル版に関していえば、性教育がなかったことによる悲劇、というよりは、(今も昔もある)抑圧とそれに立ち向かう若者たち、という視点で描かれてるものじゃないかと思います。
ラストシーンも戯曲版とミュージカル版では違いますしね。

そういえば、以前、串田和美さん演出で元戯曲版の「春のめざめ」見たなぁ。

投稿: おおはら | 2011/08/08 16:27

この作品は、本国ドイツでは70年代ごろから性教育が行き届くようになり(図解入りのしっかりした教科書があるそうです)こうした悲劇があまり起こりえなくなったためか上演されることもまれになっているそうです。ということはアメリカや日本で舞台がヒットしているのって・・とも感じています。韓国も社会状況は同じなのかも知れないですね・・

投稿: froufrou | 2011/07/25 12:55

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