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2010/02/23

ミュージカル「サイド・ショウ」スペシャル・ライブ

ブロードウェイ・ミュージカル「サイド・ショウ」の公演に先駆けて行われた、スペシャルライブに行ってまいりました(22日17時)。
公演前にライブが行われるのは珍しいことですが、日本初演の作品なので、作品の魅力を知ってほしい、ということのようです。
ライブ出演は、貴城けいさん、樹里咲穂さん、下村尊則さん、大澄賢也さん、伊礼彼方さん、アンサンブル出演者の皆さん。公演には出演される岡幸二郎さんは仕事の都合で欠席とのこと。

司会はフジテレビアナウンサーの笠井信輔さん。
はじめに映像を使った作品紹介。
トッド・ブラウニングの映画「フリークス」にも出演した結合双生児のヒルトン姉妹の生涯を描いた作品で、見世物小屋にいた姉妹が見出されてヴォードヴィルの世界に進出するが、やがて2人は別々の男性と恋に落ち…というストーリー。「フリークス」の映像も映し出されましたが、実際の二人も美しい人たちだったのですね。

ライブは出演者のトークを交えながら楽曲9曲を披露。
冒頭の「Come Look at the Freaks」。今回振付も担当される大澄賢也さんとアンサンブルが振りを交えながら歌います。この曲がとてもカッコイイ!(トークで伊礼彼方さんが「出演のオファーを聞いたとき、さっき大澄さんが歌った曲を聴いたとたん『僕、この作品出ます!』とマネージャーに言ったんですよ(笑)」と言っていたくらい、インパクトのあるものでした)
大澄さんは見世物小屋のボスという役(狂言回し役でもあるそう)で、既に役柄に入り込んでいるような熱演。
また、この場の振付が、見世物小屋の猥雑さを持ちつつ、エンターテイメントにセンス良くショーアップしてあってなかなか素敵だったので、作品通しての振付にも期待が持てました。


結合双生児役ということで、そっくりの扮装で現れた貴城さん、樹里さん。紫のスリムなドレス姿がとてもお似合い。
2曲目「Like Everyone Else」では、平凡な幸せを願うヴァイオレット(貴城)と芸能の世界で成功したいと願うデイジー(樹里)とのキャラクターの違いがハッキリ打ち出されていたのが聞きどころ。
また、お二人のハーモニーが美しい! 『ナイン』で共演して一緒に歌われた経験がとても生きているのでしょうね。
実際に仲よさそうな雰囲気で、笠井アナに「結合双生児役ということでどうですか?」と聞かれ、
樹里「実際にずっとくっついている役だから、本当に貴城さんでよかった!と思って。営業トークじゃないですよ(笑)」
貴城「本当にお姉ちゃんって感じだから」
と息が合っているところを見せました。

結合双生児ということで、ブロードウェイではどう演じていたか?という質問には、ニューヨークで公演の映像を見てきたという貴城さんが「こうやってテケテケテケ…(←本当にテケテケと言ってらしたのです(笑))」と腰のあたりをくっつけあって歩いている様子を二人で実演。

笠井アナの「ヒルトン姉妹のミュージカルと聞いて、『えっ、パリス・ヒルトンがミュージカルになるの?』と思った」というと、樹里さんが「私もそう思いました(笑)」などという話も(笑)。

下村尊則さんがデイジーへの秘めた恋心を歌う歌は、ドラマチック。伊礼彼方さんは明るくテンポのよい歌を。
伊礼さんが演じるのはヴァイオレットに恋するミュージシャンのバディ。明るい青年役で、今までの舞台ではあまり見せていない役どころだと思うので、そのあたりも楽しみ。
下村さんはニューヨークでナマで「サイド・ショウ」を見たとのことで(ナマで見た人は、スタッフキャストを含め、下村さんただ一人だそう)、「日本でやったら合うのに」と思っていたそうです。
自分の役柄については「『ガラスの仮面』の速水真澄のように」ひそかに思い続けている、とユニークなお答えを。それに対して「僕の役は何も考えずに『愛してる』といっちゃうんですよねー(笑)」という伊礼さん。

ラストは、(実際の舞台でもラストの曲である)「I Will Never Leave You」。これがとても力強く心に響く曲で、貴城さんと樹里さんの熱唱もあって、拍手が鳴り止まぬくらい客席が盛り上がりました。

最後に出演者全員と演奏家(音楽監督でもある宮崎誠さん)、そして演出家の紹介。
演出家の板垣恭一さんからは「ラブストーリーと、出世物語とが合わさった、運命についての物語。最後には、『明日を見て生きていこう』と思っていただけるような作品にしたい」との言葉が。
(語る板垣さんを笑顔で見ている伊礼さん。『グローリー・デイズ』で演出を受けているだけに、既に信頼の絆が結ばれているようです)

全体を通して印象に残ったのは、非常に楽曲が魅力的であるということ。
『ドリーム・ガールズ』の作曲家でもあるヘンリー・クリーガーの曲で、とても耳なじみが良く、ドラマ性もある素敵な歌が多いので、実力派の出演者の皆さんがどう歌うのかも楽しみ。

また、結合双生児が主人公ということでシリアスな印象を持たれるかもしれないけれど、際物的なものではもちろんなく、とても前向きなメッセージを感じられる作品になるのかな、と思いました。

個人的チェック点としては(笑)。
貴城さんがニューヨークを訪れている映像が写されて、その中に「NEXT TO NORMAL」を見に行ってる様子があって、「あれっ」と思ったのですが、ブロードウェイ版「サイド・ショウ」のオリジナル・ヴァイオレット役は「NEXT~」主演のALICE RIPLEY(昨年のトニー賞主演女優賞受賞)だったんですね。「NEXT TO NORMAL」去年ニューヨークで見ましたが、傑作です。私が見たときは、残念ながらALICEでなく代役の人だったんですが、トニー賞のパフォーマンスなどを見るかぎり(そして、NEXTの難役を演じられるということからも)ALICE RIPLEYは素晴らしい女優さんだと思うし、彼女がやった作品ということで、私の期待度は大幅アップしました。

ちなみに、ブロードウェイ版の評判を見ると、とても熱心なファンを持つ作品のようです。

それと、結合双生児の話というと、日本では夢の遊眠社(後にNODA MAP公演)の「半神」が有名。今度は元第三舞台の板垣恭一さんが演出されるということで、結合双生児をどう表現するのか? 演出・表現の違いも(往年の小劇場ファンとしては)楽しみにしたいところです。

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2010/02/19

劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」

当日券で2階席に駆け込んで観劇。
「クレイジー・フォー・ユー」見るのは何年ぶりでしょうか…多分10何年ぶり?(汗)

さびれてしまったアメリカの砂漠の町をミュージカルの舞台で盛り上げようとする話。一見能天気な、ボーイ・ミーツ・ガールの楽しいお話のようだけれど、今、この時期に上演するというのは、作り手側のメッセージも込められているような気がする。
それは、ミュージカル・演劇というものが持っているパワー。不況で気持ちもよどみがちな今の時代。一時しのぎの笑いじゃなく、胸を温めて、それを家に持って帰ることで、どんよりした毎日もちょっとだけ変わっていくんじゃないかと。
ちょっと変人(笑)?だけど前向きなパワーで恋とミュージカル作りにまい進しているボビーの姿を見てると、胸の中が軽くなるような、何かちょっと変えてみたくなるような、そんな気持ちになる。

見どころは、ガーシュインの名曲に乗せた、完璧に見事なスーザン・ストローマンの振付。フォーリーズのダンサーたちのシルエットが暗闇に浮かび上がるところとか、女性の体をベースに見立てたダンスの巧みさとか、胸をかきたてられるような瞬間が何度もあって、本当にワクワクする。

17年前からボビーをやっている加藤敬二さん、動きのキレは変わらずシャープで軽く、ベテランにしてアメリカンな味わいが貴重。八重沢真美さんの艶やかな魅力はひときわ目を惹く。

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2010/02/09

いろいろ

いろいろ書きたいことがあるのですが、時間が……!

○フランスミュージカル「ロミオとジュリエット」宝塚で上演決定です!

昨年2月に韓国で見て、あまりのすばらしさに1幕と2幕の間の休憩時間にチケットを買いに走った、あの作品が、とうとう日本で見られるのですね。そのときの「Romeo & Juliette」のブログはコチラ。

とにかく男性陣がとても魅力的に描かれている作品で、特に「LE ROUS DU MONDE」(世界の王)でロミオ、マーキューシオ、ベンヴォーリオの3人が歌う場面なんて、もう宝塚にピッタリ!だと思います。
小池修一郎先生による新演出もどうなるかも楽しみですね。

しかし、公演予定をよく見たら

梅田芸術劇場メインホール:2010年7月10日(土)~7月26日(月)
博多座:2010年8月2日(月)~8月24日(火)

と、東京がない…。これは、大阪まで見に行かなくては。

○安蘭けいさんに続き、先日は「MATERIAL」の稽古場へ朝海ひかるさんの取材に伺いました。
(公式ブログに取材の模様をちらっと載せていただいてます)
宝塚77期男役元トップスターさんの取材が、なぜか続いていてありがたい限り。
レポートのため稽古の模様も拝見しましたが、いや~、踊ってる朝海さんってなんて魅力的なんでしょう!
空気が違うんですよね。ダンスの実力ももちろん、空間を表現する力がある方だなと改めて。
お話も相変わらず気さくに話していただいていて、感謝です。

○NAO-TA!プロデュース『rit.』 
声優として活躍されているTARAKOさんと渡辺菜生子さんのユニット。テアトルBONBONにて観劇(公演は終了)。
50歳から何かを始めようとする女性たちの姿を、女性目線で優しく描く。
よく見ると結構ドロドロ(旦那が不倫とか)も描かれているんだけれど、全体的にはファンタジーかな。
2人の女性が程よく(?)飛んでいこうとする様子も含めて。
小坂明子さんのオリジナルメロディが耳馴染みよく、温かく響く。疲れた心に(←疲れてるのか?)しみる芝居でした。
TARAKOさんの9歳下の夫役を演じた桂憲一さんは温かく、ちょっとコミカルなところも。作品の雰囲気にはまってたかなと思います。山下禎啓さんが演じる男性の謎めいた雰囲気もちょっと面白い。

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