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2009/11/01

組曲虐殺

銀河劇場で観劇。
井上ひさしさんの新作で、プロレタリア文学『蟹工船』で有名な、小林多喜二を描く。
登場人物は6人だけ。ジャズ・ピアニストの小曽根真さんが作曲、ナマ演奏がとても魅力的。

官憲によって虐殺された多喜二の生涯…というと、重い作品を想像するけれど、当時に生きる庶民のささやかな日々を丁寧に、軽やかに描き出していた。そこから逆に、自由を求めてやまない人たちの切実な思いが浮かび上がってくる。3時間15分。胸に迫ってくる芝居でした。

井上芳雄さんは、ひょうひょうとした風情の中に心の奥にある強い芯を感じさせる。1幕ラスト近くの長い独唱に思いがこもり印象的。演技者としてまた一つ成長されたのではないかと思います。
地に足がついている高畑淳子さん。プロレタリアの同志として多喜二と寄り添って生きる女性を演じた神野三鈴さん、女心が切々と伝わってきる。石原さとみさんが演じる婚約者も初々しく清らか。
山本龍二さん、山崎一さんが演じた特高警察も、ただの悪役でなく、当時に生きる庶民の一人として描いていたのも井上ひさしさんらしい視点。

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