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2008/09/10

花組芝居「怪談牡丹燈籠」公演中

16日からNYに行くので、仕事が詰まっててなかなか更新できなくてスミマセン。

花組芝居「怪談牡丹燈籠」初日の9月3日と8日に拝見してきました。

有名な「カランコロン」の怪談話ではなく、円朝が15日間掛けて上演したという落語を2時間半に圧縮し、濃密なパワーで見せる舞台。

父親を殺された孝助が知らないうちに親の敵のところに奉公していたことから始まる、様々な因縁の糸が絡み合いもつれ合う様を見せる、ときには卑小でときには困ったチャンの人間たちの様々な生き様の見本市のような(?)舞台でした。

ラスト、すべてが収束していく感じはダイナミックで圧巻でした。

落語原作らしく、飛躍した感じのギャグも多く楽しい。(個人的なツボは…すごいネタバレですが、伴蔵が「(アントニオ猪木の元気ですかー!ならぬ)ゲンキン(現金)ですかー!」と叫ぶところ。時代劇なのに。下らないけど妙におかしい)

配役としては、20代から50代!まで(最長老、溝口健二さんが50歳になられたそう)いる劇団として、若い人の役は若手に、親の世代の役はベテラン陣に、としたこと。
主役、孝助は丸川敬之さん。いじらしいくらいのまっすぐで一生懸命さが役によく表れていました。
飯島平左衛門の水下きよしさんと相川新五兵衛の原川浩明さんは、共に大きさがあって役にピッタリだなと。
お国の八代進一さんは、大悪女の役で、こういう役は危なげないですね。

大井靖彦さんのお露は劇団に入ったばかりのころより今のほうが若くて可愛らしいと思う(笑)。お露の女中、お米の磯村智彦さんは今回の敢闘賞をあげたい(私からもらっても困るでしょうが)。
萩原新三郎の美斉津恵友さんは、「恐怖時代」のときも感じたのですが、こういう幼い感じの色気がある役ってすごく似合ってますよね。声に色気があるからかしら。
孝介に恋するお徳は堀越涼さん。原作で読んでた「健気で控えめな女の子」という人物像をいい意味でぶっ飛ばしてくれた役作りで、楽しかったです。

加納幸和さんがいかにも「世話物」っぽいお峰を見せるのが新鮮。供蔵の小林大介さんは、小悪党な感じが出てていいですね。達者な方だなあと思います。お国の愛人、源次郎の各務立基さんも、悪役と見せかけてそうでもない(?)、剣術がお下手だったりするところが、役柄に深みを持たせていて、なかなか面白かったです。

全体を取り仕切るのが、原作者三遊亭円朝の桂憲一さん。ときには物語に入って人物を演じたり、話を語ったり…という、ストーリーを引っ張る呼吸がうまくて、快い円朝さんでしたね。


最後に個人的な意見を言えば、『忠臣蔵』と続いて、年代対比の配役が続いたのですが、それを裏切る配役のものも見たいかなと。70歳の男性でも赤姫やっちゃうのが歌舞伎だし(^^)。まあ、多分、毎回ずっとそうではないと思いますし、次回の「泉鏡花の夜叉が池」では、ダブルキャストということで、どういうふうに見せてくれるかというのも楽しみです。

公演は9月15日まであうるすぽっと(東池袋)にて。その後、大阪、札幌(演鑑主催公演)があり。

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