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2008/07/01

柿喰う客『俺を縛れ!』

気にかかっていた公演、千秋楽に当日券で見てきました。

圧倒的なパワーで突っ走る2時間15分。
初の時代劇、ということで、冒頭は新感線ふう活劇? と思いきや「これは本編とは関係ない」と言い切るのが面白い。そして、その「関係ない」という言葉が終幕につながっていくところは、見ていて「あ、ヤラレタ!」と思ったのでした。

身体に障害を持つ九代将軍徳川家重(丸川敬之)が、諸大名のキャラを設定するという「キャラ令」を発布。そのキャラに従わなければ死罪。お上に従っていればうまくいくはず、と思っていた田舎大名、瀬戸際切羽詰丸(堀越涼)には、「裏切り大名」というキャラが与えられる。お上を裏切らなければ、お上を裏切ることになる。そのアンビバレンツの中で、切羽詰丸は自分なりの物語を作ってお上に反旗を翻そうとするが…。

「俺を縛れ!」というのは反語。人から決め付けられたキャラ(もしかしたら、今言うところの「KY」=空気読め縛り、というのもあるんでしょうかね)の中で、なんとか自分らしくありたい、という真っ正直な中屋敷法仁さんの叫びが聞こえてくるような作品。
今は、スタイリッシュであればいいとか、物事をシャに構えて見るのがカッコイイみたいなおきれいな感じの舞台も多いけれど、こんなに泥臭いまでに真っ正直なパワーとテンションで押していく舞台は、見ていてとても気持ちの良いものでした。個人的には、今まで見た柿喰う客の舞台の中で一番好きかな。

登場人物は多く、それぞれきちんとキャラ(笑)が立って描かれているのも良いなと思います。
(今、役名を書くために当日パンフを取り出したのですが、加藤槙梨子さんが描いてらっしゃるパンフの似顔絵、すごく特徴をとらえてますね、びっくり)

早口の台詞のテンションは高いですが、台詞が聞き取れない人が多いのは残念。もっと台詞を伝えようとしてほしいなとも思います。

瀬戸際切羽詰丸の堀越涼さんは、出ずっぱりの主役。翻弄されながらも必死に生きていこうという様が愛しく哀しい大名でした。堀越さんの台詞は早口でも聞き取りやすいなと思って聞いてたんですが、キーの台詞をちゃんと際立たせるという技? を使ってるから聞きやすいのだなと。
徳川家重の丸川敬之さん。狂ってる将軍、という設定ですが、「自分自身で狂人キャラを設定している人」という微妙なところがうまく表現できてましたね。
柿喰う客の女優さん、コロさんの、作ってない男性役がすっきりしていてとても素敵。七味まゆ味さんの大名も良いキャラでした。

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