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2007/03/17

20周年の花組芝居~『かぶき座の怪人』初日

15日、『かぶき座の怪人』初日にお邪魔してきました。
20周年記念公演に相応しい、壮大な規模の「顔見世」公演でもありました。
旗揚げの『ザ・隅田川』も顔見世的な要素があったので、その対照も感慨深いですね。

(以下、配役内容等に触れてますので、これから見る人はご注意下さい)
「天地座」という歌舞伎と新劇もやってる伝統ある劇場。「とっても手前勝手に生きてるけど、その分魅力的な、役者っていう生き物」を描いた舞台。あ、生きてない人もいます(笑)。「天地座の怪人」と呼ばれる宇治野川霧の霊(八代進一)。恋多き大女優の九重八重子(加納幸和)と、自分の才能や出自に悩む歌舞伎役者の恋松(小林大介)との関係を中心に話が進んでいきます。

いろんなドラマが起き、歌ったりとか踊ったりとか劇中劇とか早替わりとか隈取りとか盛りだくさんにある中で、「業が深い」役者という存在を愛している作り手側の目線も伝わってきて、優しい気分になれる舞台です。

「これって、今破局で話題の○○さんがモデル…?」「『愛の鬼界ケ島』ってやっぱり『愛の流刑地』…??」と思わせたりする、ゴシップネタ的なものもありますが、もともとの歌舞伎の成り立ちから考えるとそういう手も面白くてよいかと。

ふと思い返せば。初演のときにはもちろんご存命でいらっしゃった大成駒も、(2001年の公演より前に)「『かぶき座の怪人』ぜひ見たいからやって下さいね」とにこやかにおっしゃっていた岸田今日子さんも、既に鬼籍の人となっていて、20年の歳月というものも感じてしまいます。それぞれ「怪人」となって今の日本の演劇界を見つめてらっしゃるんでしょうか。最後のほうに恋松に『姥ケ池』の稽古をつける八重子の、次代の人に思いを伝えようとする姿がとても印象的です。そして、最後客席に向かってお辞儀する姿も……。

初日には『シャンソマニア』に出てたシャンソン歌手の江川康人さんがお見えになっていて、「知らない人がいっぱいいてビックリしちゃったよ~」とおっしゃってましたが、確かに『シャンソマニア』以降、というかここ2年くらいで大分若手の方が増えましたよね。今回は谷山知宏さんと丸川敬之さんが入座披露で、ダンスに交えた新形式なのが面白いです。丸川さんは山風アラシ役でなかなかカッコいい。谷山さんは大倉孝二さんを彷彿とさせる?ミョーな動きとミョーな声の人です。
親子関係もたくさん出てくる作品ですが、リアルな年代差が出てきて、それだけ劇団として厚みを持ってきたということかなと思います。
(でも、溝口さんって旗揚げのときから、ああいうおじいさんとかおばあさんとかやってましたよねえ(笑)。そういうのもなんかおかしいですが)

配役は、九重八重子の加納さん、玄上乱十郎の水下きよしさん、宇治乃川霧の八代さん以外は全部配役が総入れ替え。大女優というものの存在を表現できるのは加納さんしかいないかなと。イッちゃってる若手女優、色出しのぶ役の植本潤さんは…本当にイッちゃってました(笑)。役を演じるパワーがすごいなと思う。あと、キレイですよね、やっぱり。ラメ睫毛でも(笑)。前、植本さんがやってた八十嶋告世役は堀越涼さんで、現時点ではちょっと荷が重そうでしょうか。一朝一夕では女形はできないよね、ということでもあるかも(これは女形役者の役だけど)。いつか堀越さんならではの女形像を見せてほしいという思いを込めて、頑張れと言いたいです(ここで書いても届かないですが(^^;ゞ)。

東京公演は3月25日まで。その後神戸公演が3月31日、4月1日。
あと2回拝見する予定なので、また書きますね(^_^)。

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コメント

>HSさん
コメントありがとうございます! HSさんも「かぶき座」千秋楽いらっしゃってたのですね。千秋楽の加納さんというか八重子さんはすごかったですね~~。神がかっていたような感じです。

潤ちゃんはあれだけ経験を積まれてもなお、よい意味での「稚気」を持ち続けていられるのがすごい人だなあと思っています。

宝塚には「男役10年」という言葉がありますが、きっと女形もそれくらいの年月が必要なものでしょうね。堀越さんも、10年先を見越して頑張ってほしい、と思います。

投稿: おおはら | 2007/03/27 00:37

ご無沙汰しております。私も今日まで2回拝見してきました。1回目はどうしても前回との比較に目がいってしまいましたが,2回目はさすがそれはなく,どっぷりと芝居に浸る事ができました。加納さんの九重八重子は圧倒的な存在感ですね。2001年版よりもずっとメリハリのある九重八重子であった気がします。また植本さんとのやり取りも見応えありましたね。でも植本さんでどうしてあんなにきれいでかわいくなってしまうのでしょうね?・・永遠の娘役? とすると堀越さんはどんなタイプの女形になるか楽しみですね。もう1回明日の楽を拝見します。 

投稿: HS | 2007/03/24 21:58

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