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2006/12/13

ホンが面白い芝居はいつ見ても面白い~「三婆」

人形は顔が命(古)、ならぬ芝居はホン(脚本)が命。
「三婆」、古い作品ですが、本当にホンがよく書けてるので、すべての登場人物がイキイキとしてるのですね。
人間が描けてるからこそ、芝居が面白い。堪能させてもらいました。

有吉佐和子さんの原作(未読ですが、読んでみたくなりました)から、小幡欣治さんが脚本・演出されてます。
ある男性が妾(水谷八重子)の家で亡くなったところから話は始まります。そこに現れる男性の妻(波乃久里子)、そしてその男性の妹(園佳也子)。
男性の遺した家に、妹と妾が転がり込んできて、変な共同生活が始まる。
ああー、わかるわかる、という人間心理がそこかしこに出てきて(妻が夫が死んだ妾の家にすばらしくきれいな着物で現れるところとか)、抱腹絶倒です。
1幕の幕切れも妻、妾、妹の3人が出てくる絵面が良く、ちょっと歌舞伎のだんまりふう?な演出も面白くて、いい場面でしたね。
角つき合わせていた筈の3人だけれど、人間一人では生きられない……と思うという場面ではホロリとさせられたり。
ただの3人のバトルでなく、人間として年老いていくときどう思うか、ということも考えさせられるような舞台でした。

男性の部下で3人の世話を焼くことになってしまう男性の役が笹野高史さん、真面目な人柄できりきり舞いしてる様子がもう…おかしすぎます(笑)。
妻の家でお手伝いをしている役に鴫原桂さん。「もしかして妻の養女になれるかも…?」という下心を持っているために、二人の追い出し作戦に一生懸命手を貸すという、心理の二重構造が面白いです。彼女の存在で3人の年代的なものハッキリしてくる、という戯曲上の構成も上手いですね。以前の「花たち女たち」のときもそうでしたが、スパッとした潔さというか明るさが舞台の良いアクセントになりますね。

(余談ですが見終わって歩いていたら「年は取りたくないわね」という話し声が聞こえてきて……「そういう結論かよ!」と内心突っ込みを入れました(笑))
(も一つ余談、家に帰ってから父と話をしたら、笹野さんのやってた役を以前はいかりや長介さん、おはなちゃんと結婚する八百屋さんの役を仲本工事さんがやっていたらしい。へえ~~、ちょっとそれも見てみたかったかも…)

終演後に鴫原さんにご挨拶に伺いました(^^)。(ある場所でお話する機会があって、ご案内を送っていただいたので)
新橋演舞場、年忘れ新派公演です。新派も幅が広いです。

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