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2006/11/24

グループる・ばる『八百屋のお告げ』を見て泣く

終わってから「何、風邪?(鼻声で)」と言われたんですが、実は泣いてたんです(^^;ゞ。恥ずかしいので人に分からないように泣く秘技アリ(笑)。

よく当たるという八百屋さんのお告げにより、「今日の深夜12時に死ぬ」といわれた女性(松金よね子さん)を中心としたお話。
終わった後の飲み屋さんで「なんかこういうの見た後って『もし明日の12時までの命だったらどうする~?』って話したくなっちゃいますよねー」と言ったら「それがきっと鈴木(聡)さんの狙いなんだよ」と言われて、なるほど~と思ったりしてました。

もちろん芝居なんですけど、見終わった後は自分の周りの友達に起きた話のような、実体験してたような気持ちになっちゃいました。それはる・ばるさんが20年間で培ってきた人間関係で松金さん、岡本麗さん、田岡美也子さん演じる3人のお友達がとてもリアリティあるものになってたということもあるし、シリアスな部分とコミカルな部分とのメリハリがハッキリしてて、細かいところまで作りこんである鈴木裕美さんの演出のせい、でもあるんでしょうね。
(細かいところ…といえば、ボックスティッシュ5個セットのビニールがピッチリ掛かってて、慌てて爪切りで切って開けようとするのとか、「死ぬかも」と言って落ち込んでた松金さんが「居間に出すティッシュは緑に決めてるのよ」と言うところとか←これは鈴木聡さんが書いてるのか……、リアルですごくおかしい)

自分の中ではたまたまこの劇中の人が考えてるようなことを考えていた時期でもあり(自分の人生があと○十年くらいで、今までの生きてきた時間より短いかな…と思うと、誰でも「どう生きたらいいんだろう」っていうことは考えると思うんですが)、いろんなメッセージを受け取ったような気がする(←これが普通の芝居を見た後の感覚と違うんだろうなー)。

劇中ネット自殺の話が出てきます(今朝日新聞の小説でネット自殺の話を読んでるので、個人的には余計リアルな感じ)。この3人の女性たちのところに、その日たまたま集まってきた3人の男性たち(加納幸和さん、井之上隆志さん、佐藤二朗さん)がいて、彼らがいつの間にか松金さんを真剣に思いやったりするようになる。ある意味、この6人の関係もネット自殺の逆バージョンのような気がふとしました。ネット自殺が人の集まりが「負(マイナス)」に向かったものなら、この劇中の人間関係は「正(プラス)」に向かってるもので、もちろんそのどちらもがあり得ることで。劇中言ってるように「ネガティブ思考は気分で、ポジティブ思考は意思」で変わっていくのかなと。

加納さんはセールスマンの役で、確かにこういう人が現れたら9800円のふとん圧縮セットを3人ともいきなり買っちゃうかも(笑)と思わせるような人でした(←鈴木さんは加納さんの魅力をうまいこと引き出しますよね、いつも)。三つ揃いが似合ってた。上に書いたメッセージというのは、多くは加納さんの役である坂手川さんの台詞で、そういう意味ではわりと鈴木聡さんが考えてることが投影してる役だったのかなと思います。いろんなものが胸に響いてきました。

ところで。たまたま出合った男性二人が、実はそれぞれのラーメン系のブログの読者で、急に仲良くなる! というのも、今はよくある感覚で面白い。しかし、加納さんがハンドル「男爵」で井之上さんが「カッパちゃん」って……ピッタリすぎる(笑)。台詞にたくさん出てきたラーメン屋って実在するのかなあ? それぞれ調べて行ってみたい気持ちになりました←つられすぎ?

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2006/11/22

誕生日の夜に

日付変わってしまったのですが、今日は私の誕生日でして(^^)。ありがたいことにお友達がお祝いしてくれました。

新規店開拓!で向かったのは、恵比寿の韓国料理屋「ワンス」。韓国料理屋らしからぬオシャレな店内。でも味は本格的(*^^*)。きのこ鍋が美味しかった~。

その後に向かったのは、歩粉「hoco」。以前からお友達が気になっていて行ってみたかったお店……ということで。

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粉の持つ素朴な味わいを大切にしたデザートのお店。今、ニューヨークでも「チカリシャス」というコースで出てくるデザートのお店が流行ってますが(日本人女性がやってるお店だそうです)、「歩粉」さんもデザートコースを出してくれるんですよね。「1の皿」と「2の皿」、それぞれ数種類のデザートで、実は3人で一つのデザートコースで十分堪能させてもらいました。

そのデザートをhappy birthday仕様にして運んでくれたのが、この写真です。
(運んでくれた瞬間に、仕事の電話が掛かってきてしまい、なかなかロウソクの火も吹き消せなかったのは、ちょっと……(^^;ゞでしたが)
素敵なお店でした。スコーン買って帰っちゃいました。

別の方から「お誕生日おめでとうメール」をいただいて、実はその人と私は一時期「親がガン仲間だった(同じ時期に親がガンだった)」人でして……。私の母もその方のお父様も他界してしまいましたが、「薫ちゃんを世に送り出してくださったお母さまやお父さまにも感謝です」と書いて下さって。誕生日を祝うということは、生んで育ててくれた両親に感謝する日でもあるな、と改めて感じました。なので、今日は天国の母と、元気な父に感謝しつつ……、オヤスミナサイ。

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2006/11/18

小編成ならではの楽しさ(^^)…劇団四季『壁抜け男』

フレンチ・ミュージカルというと、そういえばミシェル・ルグランの『シェルブールの雨傘』くらいしか見たことがないかも……? その、ルグラン作曲のミュージカルが『壁抜け男』。タイトル通り、壁を抜けられる超能力?を突然身につけてしまった男の人の話です。

自由劇場の比較的小さい空間を生かした装置で、たとえばドアが倒れるとベッドになったり、といろんな工夫が随所にこらしてあるのが楽しい。楽団も3人編成で、上手下手側の見える位置にいるのが、楽しさを演出しているよう。

そういう中で繰り広げられている舞台はシンプルなストーリーだけど、「壁を抜けるって、どういう意味…?」と考えてみると、いろいろな解釈ができるんですよね。人間が生きていく、日常の生活にはいろいろな「壁」があるわけで……。「恋をすると壁を抜ける能力がなくなる」って、うーん、上手いこと言うなあ。でも、壁にはまるほどの恋もしたい人間心理をうまく突いてるかも。
「壁」を抜けたことを単純にハッピーエンドにしないのが、いかにもフランスな感覚です。

主人公は郵便局に勤める公務員のデュティユル。石丸幹二さんが演じてます。伸びやかな歌声は変わらず魅力的。イキイキと楽しそうに演じてるのが印象に残ります。自分で「怪盗ガルーガルー!」なんて名前をつけちゃってるところも、なんだか可愛らしい。

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ラストシーンを見て、なんとなくカフカの『変身』を思い出してしまったのですが、ちょっと『変身』のようなシュールさのある設定ですよね。
マルセル・エイメの原作は(読んでるわけじゃないですが)ある意味『変身』に通じるようなちょっと怖い、人間社会を風刺してるような作品だったのかなあ……と思います。それを、うまく変換して、小粋な不思議な味わいのある作品に仕立てたのが面白いところなんでしょうね。

写真はフランスのマルセル・エイメ広場にある「壁抜け男」の像。見事に壁の中、というか、壁抜け中というか……こういうのを作る感覚って好き(^^)。
自由劇場の公演は明日まで。

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2006/11/16

ウーマンリブvol.10『ウーマンリブ先生』

大人計画の皆さんプラス古田新太さん出演の舞台。宮藤官九郎さん主催(っていうの?)のウーマンリブ、10回目の公演です。

修学旅行の旅館の下見に来た先生二人(松尾スズキ&古田新太)が、惨殺死体6人を発見……という冒頭。
お化け屋敷とか入れないヒトなもので、結構怖がりながら見てました(^^;ゞ、でもその中に、二人の台詞がなんともおかしくて。恐怖と笑いの微妙に入り組んだ感じ。

そこの旅館に時空が飛んで……ということなのかと思ったら、(結果として考えると)違う話に。でも、「恐怖と笑いの微妙に入り混じる」というのが基調の話であることには変わりなく。
旅館に缶詰になってエロ小説を書いている先生(松尾)と、彼にウーマンリブ小説賞落選を知らせにきた先生(古田新太)。その旅館の人や、旅館であった殺人事件で遺された姉弟、小説家の奥さん、愛人……など様々な人物が複雑に絡んでいきます。
エロ小説の話では、エロ表現がたくさん出てきます(でも、なんか笑っちゃう)。途中から転換し、ある運命的な悪意の話に……。その落とし方が絶妙でしたね。『鈍獣』も連想させますが、あのときはもっと訳の分からない嫌な感じ、気持ち悪さがあった。でも、今回は訳が分からないというのではないからな。きちんと収束して終わっていきます。
冒頭から最後まで、今回はクドカンが作る世界に引っ張りまわされましたね、私が。

同じ劇団でやってるだけあって、それぞれの方の描き方がとても魅力的でした。
クドカンはホントに古田さん(は同じ劇団の人じゃないけど)の生かし方が上手いですね。笑いから底知れぬ怖さまで、古田さんの魅力が縦横無尽です。
松尾スズキさん(相変わらず変な動きが素敵(^^))の巻き込まれキャラは良いなあ。
池津祥子さんはあんなにヒッドイ下ネタ連発から、色っぽい奥さんに一転してなれるのがすごいですね。フラダンスがとてもきれいで驚きましたが、「フラガール」に出てらっしゃるからなんですね(見てないんで知らなかった)。

障子に映像が映る、その映し方がなかなか意表をついてました。

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2006/11/15

クリムゾン・キングの宮殿

最近やってた格闘技(プロレスだったと思う)のCMでかかってた曲、「これってプログレだよね、キングクリムゾンだよね……」と思いつつ曲名が出てこなくて数日。今、アマゾンの視聴で聞いてみてわかりました(^^;ゞ。
キング・クリムゾンの「アルバム「クリムゾン・キングの宮殿」の中の「21世紀の精神異常者」でした。(←改めて書くと、なんかすごいタイトルですよね(笑))

ちなみに「21世紀の精神異常者」といえば、一路真輝さん主演時代の雪組公演のショー「バロック千一夜」でも使われてました。タカラヅカでキング・クリムゾンってある意味すごい。
特異なインパクトのある曲が、創作欲を刺激するんでしょうか??

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2006/11/12

花組芝居OFFシアター『相対的浮世絵』

初日の10日に見てきました。昨日が中日で今日はもう千秋楽……(^^;、短い公演期間です。
稽古場で見た感想は下に書きましたので、それ以外のところで。


高校時代の仲間(岬智朗・関守・遠山大介)3人と智朗の妹・亜希。部室で吸ったタバコの火が原因で、遠山と亜希は死んでしまっている。その20年後。遠山と亜希が、智朗と関のところに現れて……。

彼らが待ち合わせしている場所は墓地という設定で、真ん中にグレーの石(見ようによってはお墓っぽくもある、椅子状のもの)が。周りの光る灯篭みたいなのもお墓のイメージかな。
シアターブラッツは黒が基調になった劇場で、客席の壁と舞台の壁がそのまま境目なく続いている。舞台は上手側に登退場口があるのと、もう一つ。下手奥の黒い空間にむかって、通路状のものがあって、その奥からも出入りができる。奥のほうの通路はどうやらあの世に通じているという設定のよう。(ちょっと能の橋懸かりの逆バージョンのようでもある) 奥行きを感じさせるのと共に、客席から舞台、そしてあの世…(?)まで曖昧につながっている感じがして、良いセットだなあと思いました。

で、「曖昧」というのはこの作品の一つの特徴なのかと。遠山と亜希は「僕らはお化けとかじゃない」と言ってるし、でも現世の人間じゃないし。同級生同士の緩い会話もあったりする。
そういう曖昧さがある一方、生死を分けた火事の話になり、その状況での人間の気持ちを突き詰めるところはとてもシビアでもあって。そういう両極端の要素が同居している、不思議な味わいの作品です。

彼岸と此岸。多かれ少なかれ、生きてる私たちが彼岸の人と内面で向き合うときには「こうしておけばよかった……」という思いがつきまとうもので。
この作品の場合は「相手の命を助けられなかった」という極端なものですが。
普通はその思いはなくならずに、胸をチクチクさせたままでいる。
智朗と関は、(自分の持っているものを失うという形で)遠山と亜希をもう一度「助ける」ことができた。
それは、ある意味、遠山と亜希が二人の心の奥にある苦しみを「助ける」ために彼岸から此岸に現れたということでもあるかなと。

最後にある清清しさは、此岸にいる人間にとってのファンタジーなのだなと思いました。

智朗の高荷邦彦さんは感情の揺れをつぶさに描き出してましたね。自分が二人を助けられなかったという思い、や、彼らが現れた戸惑い、お金使い込んじゃうダメダメさ……とか。でも何かそれが妙に憎めない感じもする。リアルでした。
遠山の桂憲一さん。見た目は違うけど、内面は亡くなったときの高校生のまま。というのが良く伝わってきました。高校生の感覚だからこそある、感情のアップダウンがなんだか愛おしいです。稽古場で拝見していたときよりも、舞台での存在感が格段に増していて驚いたのですが、本番強いってことでしょうか?(^^;ゞ
北沢洋さんは関で、人間のずるさとかがハッキリ見える、嫌な感じのヤツ……なんですが、その嫌な感じをかなり有体に見せてくれました(でもブラッツの空間には、演技がちょっと濃いかも?)。その分、最後の行動に移るときに余計ほっとさせられたりして。高校生姿になるときの不良スタイルはとても似合ってました(笑)。

客演のお二人。亜希役の山藤貴子さんは舞台初見です。亜希も遠山と同じく高校生の内面のままなのですが、その役の雰囲気に合ってましたね。ハイソックスが似合ってて(@_@)。遠山と亜希の監視役として彼岸から現れた人、野村の役を演じた井上啓子さん。同級生の4人とは違う異質感で、空間をバシッと引き締めてました。

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2006/11/08

花組芝居OFFシアター『相対的浮世絵』通し稽古

花組芝居OFFシアター『相対的浮世絵』の稽古場最後の通し稽古にお邪魔してきました(11月7日)。

(花組芝居OFFシアターとは、花組芝居が普段本公演で取り上げないような題材・作者の作品を、より身近で見られるような小さい劇場で行う公演のこと。『その鉄塔に男たちはいるという』『ハイライフ』に続いて今回が3作目)

まず、ドアを開けると入口付近で煙草を吸ってるお3人、高荷邦彦さん、北沢洋さん、桂憲一さんが。ゆったりとした雰囲気が、芝居の出来を物語っているのか(^^)? 花組芝居では久々の高荷さんのお姿が見られるのが嬉しい。ハナオフなので出演者は、あとは客演の山藤貴子さんと井上啓子さんのお二人のみ。

15時ちょっと前に稽古場へ。
稽古場中央には本番に近い形で組まれたセットが。『コーラスライン』の白い線ならぬ赤い線が手前側に引いてあって、それがTHEATER BRATSの舞台の幅を示しているもののよう。
「高校時代、事故で死んだ友達と妹が、20年ぶりにこの世に現れた。
『ただ、お兄ちゃんたちに会いたくて、出てきたの』と妹。
『なぜ、今になって…』とまどいを覚える生き残った者たち……。」
というのがチラシに書いてある粗筋だけど、舞台と客席を分ける線が彼岸と此岸を分けている線(?)と似てるのかも、なんていうことも思いつつ、稽古開始を待ちました。

稽古場もいつもの花組の通し稽古とは違って、少ない人数のみ。音響オペレーションをなさってる磯村智彦さんのお姿も。演出の水下きよしさんと通し稽古を見にいらしていた植本潤さんの間という位置に、びみょ~に緊張しながらも座っておりました(笑)。(「大原さん、コーヒー飲む?」とか、お気遣いを絶やさない潤ちゃんです……)

興味としては、土田英生さんの作品の持つ、本当に会話しているようなリアルさと、そのリアルな中なのに非リアルなものが立ち上がってくる不思議さをどういうふうに描いているのか、ということと。
花組のメンバー・プラス・客演の女優さんとでどういう異化効果が生まれるのかなあということで。

そのどちらもが、なかなか良い結果になっていたように思います。

同じ劇団でやっている人からしか生まれないようなやりとりのスムーズなところが、会話のリアルさを生んでいるし、リアルだからこそ、「死んだ友人と妹が帰ってきた」なんていう、非リアルなこともすんなり受け取れる。
(MONO版は見てないのですが)土田さんの戯曲のニュアンスをうまく伝えているなあ、という印象です。

日常から大きく飛躍した「異界」とか「妖魔」とかを描いてる舞台を作っている花組が、逆に「のほほんとした異界」(?)を組み立てているのが面白くもありますね)。

異化効果……という点ではどうだろう、意外と違和感がない気が。今まであまり花組に縁がなかった女優さんが出ていたらまた違った感じかもしれないですが。プロデュース公演の急拵え感とは違って、きちんと座組みが組まれてるかな、と感じがしたし、「ハナオフ」なのでそれでいいのかも。(お芝居としては井上さんが演じる野村さんが全体に楔を打ちつけてる感じがして面白かったんですけどね)

引き込まれて見た1時間45分くらい。私見ですが、切なさと、清清しさがある舞台だったように思います。そういう位置に座ってたので、ラスト近くちょっと泣きそうになってもこらえてみました。

具体的な内容はまだ本番も始まっていないので……、初日に拝見するのでその後にまた書きますね。
一言言うなら……、高荷さんが二枚目だわぁ~、ということでしょうか(^^)。今までの花組の公演ではあまり見せたことがない部分の、高荷さんの持ち味が出てた気がします。

ところで『相対的浮世絵』ってどういう意味…?(汗) 初日にもう一度考えてみたいと思います。

ご観劇をお迷いの方、土田作品のファンの方にもぜひお薦めします。
細かい息遣いも聞こえるような劇場だからこそ見られる、花組芝居のTHE OTHER SIDEがお楽しみいただけるんじゃないかと思いますよ。(公演は11月10日~12日)

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2006/11/03

扉座「ご長寿ねばねばランド」

『アトムへの伝言』『ユタカの月』としみじみと心に沁みる佳作が続いている扉座。『ユタカの月』を見たときに、有馬自由さんや岡森諦さんが20歳くらいの子供がいる年代の役をやっていて、「こういう役をやる年になったのねぇ……」と個人的には感慨深かった(?)のだが、今回はなんと80代の老人の役(@_@)。
というより、出てくる人は全員老人なのが『ご長寿ねばねばランド』。

老人ばかりの「ナンパ島」と呼ばれているリゾート地に、幼馴染の3人(この人たちも80代の設定…中原三千代・伴美奈子・松田かほり)がやってくる。
3人はそこで、人生の冒険を再び企ててみるが……。

(以下、結末部分に触れてます)
現実のリゾート地(まあ、老人ばっかりのリゾート、という点ではもちろんフィクションが入ってますが)と思っていたところ、最後に彼女たちは実際は病院に寝たきりで入院している、それも幼馴染だけれども仲良くもない人たちと分かる。ねばねばランドとは、ピーターパンがいるネバーランドの意で、おじいさんのピーターパン(りょうぞう)が彼女たちをこの場に連れてきたらしい。(それは命の最後に見せてもらった、冒険の幻のようでもあり…)

杉山良一さんが演じる、宇宙の研究を続ける博士の「命が終わったらすべてなくなると思ってはいけない。宇宙はこれからもずっと続いていくのだから」という言葉が胸に響きます。

最後に中原三千代さん演じるおばあさんが有馬自由さん演じる老人と、茗荷の花を歌った俳句が、実は昔の恋の歌であったことを話す会話がとても印象的です。80歳を過ぎても、恋をするトキメキ、心の揺らめきを持てる、中原さんのおばあちゃんの可愛らしくてとてもよかった。
振り返って、自分がどう生きるべきか……そんなことも考えさせられるような、心温まる作品でした。

パンフによると、横内謙介さんのおばあさまに想を得て書いた作品だそうで、この俳句も実際におばあさまが書いたものだそうです。

しかし、岡森諦さん、有馬自由さん、六角精児さんの年寄りトライアングルは強力だなあ(笑)。

話が飛びますが、2年くらい前の朝日新聞の投書欄で、(当時、イ・ビョンホン主演の『美しき日々』のNHK放送があったころ)、「イ・ビョンホンが人柄も含めて、とても素晴らしい人で、恋をしている気持ちで毎日DVDを見ています」というようなのがあって、最後に年齢をみたら「84歳」となっていてすごく驚いたことがありました(@_@)。イ・ビョンホン相手であれ、80過ぎて「恋をしている気持ち」になれたら、それは素晴らしいことだなと思ったのですが、そんな投書のことを思い出したりしてました。

余談。ロビーでお見かけする横内さんは、最近ますます二枚目度が増してませんか??(^^;ゞ

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