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2006/10/27

冬のソナタ・ザ・ミュージカル(結末・内容に触れてます)

今、韓国の演劇事情はなかなか興味深いものがあります。
今回のNY行きで『ALTAR BOYZ』を見たのですが、後で調べたら韓国では既に公演されていたのですね。日本よりも韓国の方が欧米作品を取り上げるサイクルが全然早い気がします。
私自身、観劇して非常に良い印象を頂いた、韓国版「ジキル&ハイド」日本公演「ヘドウィグ」(韓国・ソウル・大学路ライブ劇場)
韓国の小劇団がソウルで上演した『ガラスの仮面 舞台版』なども見ていて、これも非常に面白かった(特にepisode1のほう)。
今回は『冬のソナタ』をユン・ソクホ監督が演出してミュージカルにする…ということで気になっていて、千秋楽ギリギリでしたが見て来ました。

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韓国ドラマもすごいファンというわけではないですがいくつか見てます(今は『チャングム』見てる(^^))。でもその中では自分としては『冬ソナ』は別格かなと。多分ユン・ソクホ監督が作ってる世界観が好きなんだろうなと思います。

作品としてはあまりカッコよろしくないところもあります。明るいミュージカルシーンを盛り込んだところは振付などがちょっと古臭い感じ。ミニョンさんが明るく歌い踊るところはクールな人という役の設定と外れてる気もします。あと、映像系の方が演出するとなりがちな「全場面暗転転換」というのもちょっといただけません。(映像で見せてくれる絵面の美しさは、舞台版では残念ながらあまりなかった)

ただ、そういったものを超えて、人の愛する思いの切なさを美しく伝えようとするユン・ソクホ監督の姿勢に心打たれました。
『冬ソナ』は名場面がいっぱいあるので、名場面と名台詞をつなげて『冬ソナ』の曲だけで作ることもできたはず。そうしないで、『冬ソナ』に新しい生命を与えようとしたことも高評価です。

ドラマ版のキーワードは「初恋」なら、ミュージカル版のキーワードは「記憶」ですね。(韓国語でも「記憶」は「キオク」というんですねぇ)

(以下結末に触れてます)
ドラマ版では目が見えなくなったチュンサンとユジンが再会するところで終わりますが、今回の舞台はチュンサンは死んでいく。でも彼は死んだ後もその愛を生きている者に残すことができると分かって、従容として死に向かうのです。こういう死生観が『冬ソナ』の根底にあったんだな、というのは新たな発見でした。ドラマ版で伏線として描かれていたポラリスとかも、実はその残した愛が(その人が死んだ後も)生きている人にポラリスのように道しるべになるということを描きたかったのかなと。そこで、最後に(ドラマ版の曲)『マイ・メモリー』につなげていくのは見事だなあと思いました。(泣いちゃいました)

私が見たときはチュンサン(記憶を喪っているときはミニョン)役はイ・サンヒョンさんで、素晴らしい歌唱力でした。ドラマ版では2話分くらいのミニョンの心情の変化を1曲の歌の中に込めて聞かせていたのが、すごかったです。

死の精霊を演じてたヤン・ジュンモさんは(役柄から連想されるように)ファントムをやったら似合いそうな感じでした。

写真は劇場に展示してあったドラマ版14話「2度目の交通事故」の衣装。

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