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2006/10/31

『RENT』を見た後に見た『チック,チック...ブーン!』

『tick,tick...BOOM!』は前回の初演のときも拝見していますが、実はそのときは『RENT』を見たことがなくて。

映画とブロードウェイの『RENT』を見た今、再び『チック,チック...ブーン!』を初日に見て、前回とは全然違う印象を受けた自分に驚きました。良いことか悪いことかはわかりませんが、『RENT』を見てるのと見てないのとではこの作品の見え方は大分違う気がします。

ジョナサン・ラーソンが35歳に突然死し、遺作となり唯一の作品と言われていた『RENT』。その『RENT』より5年ほど前に作られた作品は(パンフレットによるジョナサン・ラーソンのお父さんのコメントによると)元々一人芝居で、「ロック・モノローグ」とジョナサンは呼んでいたそうです。「あまりに挿話が私的なので、作品の上演許可を求められたときに心が揺れた」ともあります。この作品を最初に上演しようとしたスコット・シュワルツ(演出家)らはおそらく「『RENT』のジョナサンが作ったものを、世に出したい」という思いが強かったのではないかと思います。
これがどうして3人芝居という形に進化していったかは、パンフやネットでちょっと調べた範囲では判明しなかったのですが。

さて、劇場に足を運んで一番最初に思うのは「……『RENT』のセットに似ている」ということです。
「ジョナサンの作ったものを世に出したい、表現したい」という演出の吉川徹さんや、自ら「日本のあなた(ジョナサン)は、僕です」と語っている山本耕史さんの強い思いが、装置のみならずこの舞台に溢れていたように思います。
それは真似をするという意味ではもちろんなく、ジョナサンの生き方に刺激を受けた人が、その精神を自分のものとして表現、体現しようとトライする意思、というのでしょうか。そういう意味でとても「思いが深い」舞台だったと思います。

30歳の誕生日を目前に、ミュージカル作者として成果を出せないで、揺らぐジョナサン。その心の揺らぎを、激しいロックや美しい曲に載せて山本耕史さんは余すことなく見せてくれました。ためらい迷う様も魅力的に映るのは、今山本さんが充実している証でしょうか。次の『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』もとても楽しみです。
非常にリアルな人間の息遣いを感じさせてもらって、私が『ライフカフェ』に行って感じたこととは違う意味で、またジョナサンという人物に触れられたような気がします。

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