« Studio Life『夏の夜の夢』公開稽古 | トップページ | 百鬼夜行抄2開幕&稽古場写真アップしました »

2006/09/01

イアゴーに翻弄されて~りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ『オセロー』

植本潤さんのイアゴーがとにかくすごかった!
りゅーとぴあの能楽堂シェイクスピアシリーズは前回の市川右近さん、市川笑也さんが出た『マクベス』を見ています。能楽堂ということもあって、装置はまったくなく、能楽的なすり足の動きを取り入れつつ、限りなくシンプルな形でシェイクスピアの真髄に迫ろうとする舞台です。

さて、『オセロー』。
潤ちゃんがイアゴーって見る前は意外な感じがしてました。
今まで私が見た『オセロー』はやはり、(タイトルだし)オセロー中心に見えるものばかりだったと思うのですが、今回はイアゴー中心と言えるような構成。
そのものすごい台詞の量と、その用意周到、頭脳明晰、変幻自在……とまさにイアゴーという人物に圧倒されます。
劇中何度か、イアゴーとすれ違いざまに、イアゴーが他の登場人物をくるっと回すような手振りが出てくるのですが、まさにその振りの通りに多くの人たちを自在に操ってしまうイアゴー。彼をここまで駆り立てる源になってるものは何なんだろう……? と、見ながら何度も考えてしまった。
人間がここまでできるのかという、能力(この場合、プラスの能力でなくてマイナスの能力だけど)のすごさも感じました。恐ろしいほどの量の台詞を聞かせることで、彼の能力の底知れなさを浮き彫りにするという構造も見事です。

これほどのマイナスのパワーを発揮できるのも人間なら、あれほど愛していた奥さんを偽りの言葉で信じられなくなり最後には殺めてしまう(オセロー)のも人間なのですよね……。
能楽堂という、ある意味「神のよりしろ」のようなところで行われている分余計に、人間という存在の弱さ、はかなさを改めて感じさせらる舞台でした。(バーバリーの亡霊を実際に登場させていることによっても、人間の弱さが対比的に感じられてました)


余談その1。千秋楽の昨日のマチネを見てたんですが、終幕に結構大きい地震が(@_@)。客席からは思わず悲鳴が。でも、止まらずに芝居を続けていたのはさすがでした。一瞬上を見上げるイアゴー。もしかして地震はイアゴーへの天罰…?!(なんちゃって)

その2。終演後に安寿ミラさんをお見かけして、「ああ、潤ちゃんたら安寿ハムレットを相手に可憐なオフィーリアもやってたんだわ……」と思ったら、余計、恐るべしと思ってしまいました(^^;ゞ。

その3。演出の栗田芳宏さん、モンターノー役でご出演もされてたんですが、扮装とメイクがどう見ても「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウだったんですけど……(^^;。

|

« Studio Life『夏の夜の夢』公開稽古 | トップページ | 百鬼夜行抄2開幕&稽古場写真アップしました »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/34077/11715998

この記事へのトラックバック一覧です: イアゴーに翻弄されて~りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ『オセロー』:

» もう一回やります [fringe blog]
りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)の自主事業「りゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ」第四弾『オセロー』東京公演を拝見しました(企画書)。 シェイクスピア作品を新潟の俳優+ゲストの座組みにより、りゅーとぴあ能楽堂と各地の能楽堂で上演するもので、クオリティの高さで評判を集めています。シェイクスピア作品はどんなアレンジも可能だと思いますが、意図的に能の制約を適用することで、逆に時代を超越した普遍性を際立たせることに成功していると感じます。...... [続きを読む]

受信: 2006/09/05 18:04

« Studio Life『夏の夜の夢』公開稽古 | トップページ | 百鬼夜行抄2開幕&稽古場写真アップしました »