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2005/12/09

母・肝っ玉とその子供たち(新国立・中劇場)

(※ラストに触れてますので、お読みになる方はご注意下さい)

圧倒的なのはラストシーン。累々たる墓標が新国立劇場の奥深い舞台いっぱいに並び、後ろのスクリーンには「1701」「1702」「1703」~と延々と数字が一つずつ浮かび上がってくる。
数字はもちろん西暦。舞台となった年代から1年ずつ増えていく年号を見ると、舞台で繰り広げられていた戦争の日々が、今の私たちとも地続きなのだということをハッキリと感じさせられる。

「ブレヒトの反戦劇」という簡単なくくりでは表現しきれない。ラストからも象徴されるように作り手の強い意志が感じられる舞台だった。
「肝っ玉」と呼ばれる母親(大竹しのぶ)。「戦争で痛めつけられるのは庶民」という描き方でなく、戦争を商売のタネにしているところがブレヒトならではの皮肉な視点(でも大きく考えれば、庶民が戦争をある意味認めている部分もあるわけで…)。大竹さんの「肝っ玉」はまさに地に脚がついているというか、大地に立っているような力強さが魅力的。息子の処刑前のやりとりの緊迫感はすごかった。
暗い色彩の舞台の中で鮮やかな印象を残した秋山菜津子さん、そして戦争牧師の山崎一さんの人物造形も面白い。

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コメント

ブレヒト…ってそんなに見てませんが、串田和美さん演出の客席巻き込み型のは楽しく見てた気がします。
今回はそういうエンタテイメントがある演出じゃないけれど、ストレートに力強さと意思が感じられて、よかったですよね(^^)。

投稿: おおはら | 2005/12/20 23:55

ブレヒト作品で難解と感じなかったのは初めてです。栗山さん演出でしたっけ?明快に何かを伝えようとする潔さを感じました

投稿: froufrou | 2005/12/18 21:11

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